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合格体験記 私の司法試験合格法

錦織 輝之
福島県 南相馬市 出身
2014年3月 明治大学 法学部 卒業
2016年3月 早稲田大学大学院 法務研究科 既修者コース 修了
2016年9月 司法試験 合格
2016年12月 70期司法修習生 予定

法曹志望の動機

 私が司法試験を目指した理由については、色々ありますが人の役に立ちたい、そのために自分に必要なものは何かと考えた時に司法試験の受験をすることを決断しました。
 紆余曲折や悩みは様々ありましたが、無事に1回目で司法試験の受験を終えることができほっとしております。

司法試験対策の自分の心構え

 私が司法試験に臨むにあたり意識したことは先輩から教えていただいたことですが、「絶対に合格したい」という思いではなく「絶対に落ちないようにしたい」という方針で勉強しようと考えました。そして、私自身何より田舎の両親を早く安心させてあげたいという思いで試験に向き合うようにしておりました。
 加えて、司法試験は、運が大きく絡むと先輩方からよくお伺いしておりましたし、実力があっても落ちる人は多いと実際思うので過信は決してしないよう意識もしておりました。
ただし、合格する大多数の人は、少なくとも実践していることがあり、それとの関係で自分の方向性の修正していきさえすれば少なくとも落ちることはない実力を身に付けることができる試験だと思います。
 特に明治大学であれ法科大学院であれ、ここで学んだ経験がある方には、皆さん合格するポテンシャルは、十二分にあると確信しております。
 私は、受験の専門家を目指したいという思いはなく、勉強して知識を自分のものにする行為自体はともかくとして受験のための勉強は好きでありませんでした。
しかし、とにかく周りの声に素直に耳を傾けて何が自分に足りないかを意識して自分に足りないこと、足りていることなど自分と向き合うことを通じることで無事に合格を勝ち取ることができたと感じております。
 ここには頼れる先輩方が多いので、是非どんどん私を含めて頼って合格を勝ち取ってくださることを願っております。

短答式の勉強方法

(1)3科目の短答式

 短答について現在は3科目であり、意外とここでつまずく方が受験生全体として多いので、適当にやってはいけない所だと思います。
そこで、以下ざっくりとした形でありますが、意識したことをざっと書いていこうと思います。

(2)対策の総論

 まず、3科目である以上、民法と刑法についてはきちんと勉強しなければいけないと思いました。7科目であれば予備試験を受験すればわかるように2-3科目程度失敗したとしても他の科目が出来れば、挽回は充分に可能だと思われます。
 しかし、3科目だと失敗したとしても1科目だと意識の下で勉強しました。
 憲法についてはあえて意識はしませんでしたが、模試などでは8割以上取れていました。しかし、本番で少し失敗しましたが、民法刑法がそれなりにとれていればまず足切りにかかることはないので、安心感を持って短答で落ちる事はないということを確信することができる実力を付けることができたと思います。

(3)憲法の対策

 憲法については、皆さんご存じの通り人権の判例の判旨部分の正確性を問う問題が多く出題されます。過去に出題された判示には頻出のものがありそれを判例百選であれその他の判例集であれチェックするようにしておりました。
 その中で、なぜこの判例は何度も出題されるのか、論文式試験で関係ある判示なのだろうかなど基本書や論文などにも目を通し思考を深めるようにして理解しようと努めました。

(4)民法の対策

 民法については、条文知識、事例問題、判例問題、計算問題など様々な形で基礎的な知識を要求してきます。しかし、どのような形式の問題であれ私が意識していたのはこの肢の事例については論文で出題された場合どのように書くかという事だと思います。
 短答式問題であっても論文式試験との関係で全く相関関係がないはずがなく、論文式試験とリンクしているものが8割方あると感じております。
 すなわち、論文に合格する能力があれば多少の緊張がありケアレスミスを犯したとしても7割は取れるものだと思います。
 そうすると、単に問題を眺めて○か×なのか、あるいは、これが正解か不正解かを漫然と考えるのではなく、なぜ正解か不正解かを自分の言葉で説明できるように意識して勉強しました。
 そうすると、点数も無理なく合格点以上は何回模試なりを受けても取れるぐらいには安定してくると思います。

(5)刑法の対策

 刑法は民法以上に論文式とリンクしていると感じております。短答式特有の問題を挙げろと言われた方がわかりやすいとすらいえるぐらいに判例や事例の処理を聞いてきます。
 そこで、刑法についてはまず論文式の簡単な事例問題や判例を評釈できるまで深めるような勉強をすれば間違いなく8割以上は取れるようになると思いますし、満点を取る方も多いので是非満点を狙って勉強していきたいところだと思います。

論文式の勉強方法

(1)はじめに

 論文式試験の勉強方法はどうしても短答と異なり学習の大半を占めると思います。
そのため、各科目ごとに試験対策を俯瞰していくのではなく、どのような姿勢でどのように勉強していたかについて書こうと思います。

(2)総論

 論文式の勉強において、私が意識していたのは判例、基本書、学者の先生の論文、出題趣旨、採点実感、過去問、再現答案をよく読むということに尽きると思います。
 司法試験において最も大事なのは実務家登用試験である以上、判例になると思います。判例を説明できるようになるために基本書や学者の先生、実務家の先生の論文を良く読み込みました。
また、司法試験において判例がどのような形で聞かれているかを丁寧に理解するために過去問、出題趣旨、採点実感、再現答案を良く読み込むようにしました。
 特に、再現答案については上位答案ばかりではなく中位答案なども良く研究してどのような形で書ければ試験に通る答案が書けるかを階層的に理解できるよう勉強をしました。
 このように中位答案にまで目を配らせて勉強すればどのような答案であれば本番で仮に失敗したとしても合格答案に落とし込めるかについての相場観が養えると思います。

(3)法科大学院の授業の利用方法

 以上のように判例を起点として私は勉強を中心としてきました。
 法科大学院においても判例を良く読むことが多いと思いますが、授業や学者の先生、実務家の先生方に積極的に疑問点を聞き出してノートを1元的にまとめるなどして後で見返した時にどのような観点で判例を理解すれば良いか、射程はどこまで及ぶかなど一瞥できるようにしていたと思います。
 このように自分のまとめノートを作成することで自分の知識の所在が明確になるので、ただ基本書や論文などを読んでわかった気になる危険を回避できるメリットがあると思います。
 また、多くの文献や本を読んだ場合にその内容を一つの項目に自分の理解を落とし込むことができるという点で知識のレファレンスや加筆修正をしやすいというメリットもあると思います。
 一方で、デメリットは時間がかかることと知識に学術書を読み込むよりも知識にムラができる可能性があることだと思います。自分で無意識のうちに知識を取捨選択していないか注意しておりました。

最後に

 司法試験は長丁場の試験です。法科大学院ルートで司法試験を受験する場合にはどうしても法科大学院の授業に追われたりすることが多くなると思います。
 しかしながら、司法試験、ひいては実務に出た時にそれが生きてくるものだと信じぬきながらも自分に何が足りないか、何が足りているかをできるだけ客観的、網羅的に理解していくことが合格を確実にするために必要なプロセスだったのだと今になって感じております。
 また、そのような自分を知るためには、当然、先輩や友人の存在など不可欠なものだと思います。
 受験は一人でやるものだと感じられている人が多いと思いますし、どうしてもそのような側面は否めません。
しかし、団体戦であるとも感じており、明治はそんな団体戦を戦えるような頼れる人を繋いでくれる場だと思っております。
 皆様があの日思い描いていた法曹になるための最初の一歩を踏み出せる日が来る助けになりたいと思い参考になるかわかりませんが書かせていただきました。
 明治の仲間として心より応援しておりますし、私で良ければどんどん頼って頂きたいと考えております。
皆様の合格を心より願っております。

 以上
(H28.10.15執筆)