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明治大学法曹会 司法試験合格体験記

小林知樹

2024年 明治大学法科大学院 修了

1 経歴

2018年 明治大学法学部 入学
2022年 明治大学法学部 卒業
2022年 明治大学法科大学院 入学(既習コース)
2024年 明治大学法科大学院 修了
      司法試験合格

2 法曹志望の動機

 私は、高校時代に野球部に所属し、ピッチャーをやっていましたが、2年の夏にイップスという投球恐怖症になりました。症状としては、キャッチボールができなくなり、球速も10キロほど落ちました。その経験が自分の中でとても悔しく、日本で一番難しいといわれている司法試験に受かって弁護士になれれば、高校野球の悔しさを晴らせると思い、弁護士を志望するに至りました。また、イップスという辛い経験をしたからこそ、辛い思いをしている人に寄り添えるような弁護士になりたいと考えています。

3 短答式の勉強方法

 学部時代に伊藤塾に入塾していたこともあり、伊藤塾の学習支援システムというウェブ教材を使用していました。学習支援システムは、司法試験・予備試験の過去問を分野ごとに整理したもので、1科目300問程度ありました。学習支援システムで過去問を解きながら、過去問で必要な知識を、伊藤塾の呉基礎本に書き込んでいました。直前期には、呉基礎本をざっと復習していました。
 学習支援システムのメリットとしては、携帯でいつでも解けるため、重い書籍を持ち運ぶ必要がないことでした。デメリットとしては、問題文に直接書き込みができなかったため、司法試験直前期の復習に時間がかかったことでした。教材は、自分にあったものを使用するとよいと思います。

4 論文式の勉強方法

 選択科目の勉強方法について、私は倒産法を選択しました。理由は、学部時代に伊藤塾の呉先生のクラスに所属しており、呉先生が倒産法の講義を担当していたからです。倒産法を選択したメリットは、民法の内容と多少重複する部分があるため、民法の理解が深まるところです。しかし、デメリットが他の選択科目より難しいところにあったため、倒産法の選択はあまり推奨しません。私の周りの受験生で評判が良かったのは、労働法や経済法でした。倒産法の具体的な勉強方法としては、呉先生の解説講義をざっと聴いたあと、平成18年から令和5年までの過去問を起案し、辰巳の1冊だけで倒産法という教材の再現答案をみながら復習をしていました。また、ゼミに参加するなどして、過去問について議論を重ねながら理解を深めていました。暗記事項については1冊だけで倒産法に書き込み、直前期に1周していました。本試験の倒産法も、過去問で出た論点がいくつか出題されていたため、過去問演習を特に推奨します。
 憲法等の7科目の勉強方法について、主に新司法試験(平成18年~令和4年)の過去問演習をしていました。具体的には、時間を計って起案をし、辰巳の分析本の解説や再現答案、採点実感や出題趣旨をみて復習をしていました。答案に使えそうなフレーズは、辰巳の趣旨規範ハンドブックに書き込み、直前期に総復習していました。過去問は、私の実力では解けないような問題もあったため、そのような問題は、答案構成だけしてすぐに解説をみるという方法も採っていました。過去問演習が終わったら、市販の演習本で演習をしようと考えていましたが、本試験の直前ギリギリで過去問演習が終わったため、演習本までは手が回りませんでした。ですが、ゴールから逆算するという思考からすれば、過去問演習を重点的にやるのが合格への近道だったと思います。また、タイムマネジメントの練習という意味でも、時間を計って過去問を起案することを推奨します。
論文式の勉強の教材に迷うこともあると思いますが、優先順位としては、新司法試験の過去問演習→予備試験の過去問演習→市販の演習本だと考えています。

5 その他合格に役に立つと考えている方法

 まずは自分にあった勉強方法を確立することだと思います。そのためにも、合格者や周りの受験生などとのコミュニティを築き、勉強方法をお互いに共有することを推奨します。私自身も、学部時代は周りの受験生とのつながりがあまりなく、勉強方法が迷走していたこともあり、複数のロー入試に落ちました。しかし、大学院では自主ゼミを組んだりしてコミュニティを築き、徹底的な過去問演習という勉強方法を確立することができました。
 最後に、本試験は5日間あるため、体調管理に十二分に注意してください。私は4日目の刑事系でお腹を下したため、食べる物にも細心の注意を図ってください。 
 この合格体験記がお役に立てれば幸いです。

以上

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