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合格体験記 私の司法試験合格法

小鹿 凌平

 

1.経歴、法曹志望の動機

(1)経歴
  2016年4月 明治大学法学部法律学科 入学
  2020年3月 明治大学法学部法律学科 卒業
  2020年4月 一橋大学法科大学院 入学
  2022年3月 一橋大学法科大学院 修了
  2022年9月 司法試験合格(短答154点・46位、論文539点・36位、総合28位)
 
(2)法曹志望の動機

 私の実家は工場を経営しており、取引先とのトラブルやご近所トラブルを見てきました。そこで、自分が弁護士として間に入り、助力になりたいとの思いから法曹を志望しました。

  

2.短答式の勉強方法

 短答のために使用した教材は、六法、短答過去問パーフェクト、肢別本(アプリ版)、実際の過去問、TKCロ―ライブラリー掲載の解説です。TKCロ―ライブラリーはロースクール生になると無料で使える素材で、司法試験の短答の問題と解答・解説が載っています。
 司法試験のために短答ときちんと向き合ったのは、2021年9月頃(本番の約8か月前)です。当初は短答過去問パーフェクトを用いて学習していましたが、1周して心が折れ、使うのをやめました。その後、アプリ版の肢別本を購入し、通学の電車の中等の空き時間をひたすら短答に費やしました。アプリ版の肢別本はおおよそ2周程度したと思います。また、本番の約4か月前からは年度別に時間を図って問題を解いたあと、1問ずつTKCロ―ライブラリーの解説を確認するということをしていました。年度としては令和3年から平成24年くらいまでやりました。
 肢別本アプリや短答過去問パーフェクトは、問題が類型ごとに固まっているため、正解がわかりやすくなってしまうという難点があります。それを克服するため、年度別に解く訓練を積みました。本番と同じ形式に慣れるという側面からも有効な勉強法だと思います。他方で、年度別に解く場合には、正解はわかるが解説がない、という難点があります。この場合は、TKCロ―ライブラリーを使うか、短答過去問パーフェクトで調べて解説を見るという方法を採らざるを得ないと思います。肢別本アプリの場合には、自信がある、不確実、要確認等の記録ができるため、解くごとにそれらの記録をつけていました。そして、自分が苦手な分野を直前期に詰めていました。

  

3.論文式の勉強方法

 司法試験の論文式試験問題に本格的に取り組み始めたのは、2021年1月頃からです。そのため、約1年半程度のスパンで取り組んでいた計算になります。過去問は平均して2周、問題によって3周は取り組んだと思います。
 基本的な勉強サイクルは自主ゼミを中心に組んでおり、①答案を書く→②出題趣旨と採点実感を読む→③自分の答案を読み直す→④他の人に読んでもらう&他の人の同じ問題の答案を読む→⑤見解の異なる箇所や出題趣旨・採点実感を読んでよくわからないところを他の人と詰める(自主ゼミ)→⑥まとめノートにまとめる、というものでした。これに加えて、問題によっては予備校が出している答案例や最上位答案の写経もやっていました。
 論文は、答案の型を最初に身に着けてしまうと良いと思います。その方法として、優秀答案や参考答案の写経です。またこれは環境に左右されてしまいますが、予備試験に受かるレベルの優秀な人が近くにいるならば、その人と積極的に関わり、答案を見せてもらう&見てもらうといいと思います。
 自主ゼミを組む際は、①自分が尊敬できる人と組むこと、②疑問や意見は自由に言える環境であること、が大事だと思います。自主ゼミは、結局は勉強の一方法に過ぎないので、自分が何か吸収できる&したいと思える人と組まないと、時間の無駄です。また、気になることを解消する場でもあるので、些細なことでも聞ける関係を大事にすべきだと思います。
 自主ゼミには賛否両論あると思います。ただ、自分ひとりで勉強を継続するのが難しいと感じている人は、ペースメーカーの一つとして採用してみてもいいのではないでしょうか。

 

4.使用書籍

・憲法:芦部憲法(特に短答)、憲法判例の射程、憲法ガール、憲法上の権利の作法
・行政法:基本行政法、基礎演習行政法、行政法解釈の基礎、行政法ガール
・民法:ロープラクティス、中田・契約法、中田・債権総論
・商法:ロープラクティス、田中会社法、リークエ会社法
・民訴:ロープラクティス、リークエ民訴
・刑法:基本刑法
・刑訴:基本刑訴、事例演習刑事訴訟法、伝聞法則に強くなる
・経済法(選択科目):条文から学ぶ独占禁止法、論点解析
・その他:判例百選、趣旨規範ハンドブック、アガルート合格論証集

 

5.その他合格に役に立つと考えている方法

 まず大前提として、自分の勉強量(勉強時間・勉強内容)は常に見るべきだと思います。また現在は、雑誌だけでなくTwitterやYouTube等、様々な媒体で司法試験に関する情報発信がされています。そのため、これらの媒体も時間のある時に確認してみると、勉強の改善や思わぬ発見につながると思います。

以 上

 

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