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合格体験記 私の司法試験合格法

金 永志

 

1 簡単な経歴

2016年 4月 明治大学入学
2018年11月 平成30年 司法試験予備試験論文不合格
2019年11月 令和元年 司法試験予備試験合格
2021年 1月 令和2年 司法試験合格
       (成績、論文78位、総合69位)
 
 私は予備試験に合格した翌年度の司法試験に無事合格することができました。そこで予備試験の合格体験記(明大法曹会ホームページに別途掲載)と重複する部分はここでは言及せず、予備試験の最終合格から司法試験までどのように勉強したかについて説明致します。
 

2 短答式の勉強方法

 予備試験の短答の方が難しいので、あまり時間をかける必要はありません。ただ注意が必要なのは予備試験と異なり司法試験では短答の点数が最終合格に影響するということです。そのためある程度余裕をもって受かることが必要になります。
 私は三科目の予備試験、司法試験の過去問を3周しました。それで十分だと思います。過去問の教材としては短答過去問パーフェクトを使用しました。
 

3 論文の勉強方法

 論文の問題自体は予備試験より複雑で難しいです。もっとも問題が難しいだけで合格難易度は予備試験が上です。
 予備試験受験者は何よりもまず司法試験の問題形式に慣れることが大切です。分量も多く事案も複雑なため、慣れないと本番に本来の力を発揮できない恐れがあります。そのため予備試験の合格発表後はすぐさま過去問に取り組んでください。予備校の答練や新しい演習書、基本書には基本的に手を出す必要はありません。すでに論文合格に必要な知識は予備試験合格時点で備わっているので、下手に新たな知識を身につけようとしないことが大事です。そして過去問を解いた後は出題趣旨、採点実感を読み込んでください。採点者が何を聞いているのか、どんなことを書けばいいのか、そのようなことが詳細に書かれています。これをぜひ答案の改善に活かしてください。
 私は新司の過去問をすべて3周しました。答案を実際に書いたのは一週目の直近6年程で、残りは答案構成だけにとどめました。一科目答案を実際に書くのに2時間を要し、予備試験合格発表から司法試験まで時間が少ないため、あまり答案を実際に書く機会は作れません。そのため、一回一回本番のように臨むことが大切です。

 

4 選択科目の勉強方法

 まずはどの科目にするのか速やかに決めてください。そして時間がないので、予備校の基礎講座や基本書を通じて、基礎を素早く身につけてください。後回しにして時間が足りなくなることを最も警戒すべきです。選択科目のための勉強時間を十分確保できる勉強計画を立てることが極めて大切です。
 予備試験合格者は労働法を選択する方が多いと聞きます。また労働法が選択科目の中で一番教材が充実していると聞きます。そのため私も労働法を選択しました。以下私の労働法の勉強法につき説明していきます。
 私は予備試験最終合格まで選択科目に一切触れていなかったので、十分な時間がありませんでした。まず基礎を基本書の通読で身につけようとしましたが、時間がかかりそうだったので、伊藤塾の労働法基礎講座を受講しました。これを大急ぎで3周回しました。そしてこれと並行して「一冊だけで労働法(辰巳)」に同講座や基本書で得た知識を書き込む等して、論文式試験に対応できるようこれを自分用にカスタマイズしていきました。基礎講座終了後は、新司の全過去問を1周しました。「一冊だけで労働法」に平成28年度までの出題趣旨、採点実感及び再現答案が載っていて、それを参考にしていました。手に入らない年度はネットから再現答案を集めました。過去問を1周した後は、「事例演習労働法」を1周しました。その後更に過去問、「事例演習労働法」を一周しました。直近三年分の過去問について一回ずつ実際に答案を書きました。時間がかかりますが答案構成、時間配分等がほかの科目と異なるので3回ほど答案を実際に書いてみることは必要だと思います。

 

5 その他合格に役立つ方法

 講師や友人の指摘を素直に受け入れ、どう今後に活かしていくかじっくり考えることが極めて大切です。
 

6 参考書

労働法→労働法(水町)、詳解労働法(水町)、労働法(菅野)、事例演習労働法(水町、緒方)、一冊だけで労働法(辰巳)

 

以上

 

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