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合格体験記 私の司法試験合格法

喜納 直也
明治大学・法学部 2014年 卒業
慶應義塾大学・法科大学院 2016年 修了

1 はじめに

 私は、明治大学・法学部を平成26年3月に卒業し、慶應義塾大学法科大学院(既修)を平成28年に修了しました。また、法科大学院在学中に、平成27年度司法試験予備試験に合格しました。
 このように、平成28年度司法試験に合格するまでに、入試等、複数の試験を受験して参りました。そして、複数の試験を受けたからこそ、「試験に受かるための必須事項」があることに気が付きました。それは、過去問を分析するということです。
 以下、過去問の重要性を説きつつ、私がどのような勉強をしてきたのかについて、記述いたします。

2 私がとった勉強法

(1) 基礎的な法知識の修得について

 基礎的な知識等は、予備校の講座を利用して修得しました。
 初学期に、何らの解説もなく、いきなり難解な基本書等を読んで完全に理解することは困難であると考えたため、初学期には、予備校のテキストを利用することで、基礎的な知識等を習得いたしました。

(2) 短答式の勉強方法について

 短答式試験の対策で最も重視したのは、「過去問」です。
 短答では、毎年、過去問で問われた知識と同じ知識が何度も出題されます。したがって、過去問を完璧にしておくことで、自分たちが臨む試験でも、その知識についての点数を取ることができます。
 ですので、まずは、過去問を繰り返し解き、過去問の知識を完璧にインプットするように努めました。
 その上で、未だ過去問で出題されたことの無い知識については、上述の予備校のテキストを読み返す等して、網羅的に知識をインプットするようにしました。もっとも、網羅的にインプットした知識については、記憶の精度が高くありませんでしたので、結局、記憶の精度の高い「過去問知識」によって、合格を掴んだというのが実情です。

(3) 論文の勉強方法について

 論文式試験の対策で最も重視したのも「過去問」です。
 まず、過去問を繰り返し解くことで、出題の形式や、知識がどのような角度から問われるのかを知ることができました。これにより、論文式試験を解くために最も適合的な形で知識をインプットすることができました。
 次に、司法試験に特有の長文問題や120分という時間に慣れるためには、過去問の分析や実際に解くことが不可欠です。私は、市販の演習書を潰すのではなく、過去問を繰り返し解き潰すことを通して、司法試験に固有の時間配分や記述のメリハリ(分量等)を適切に行う能力を修得しました。どれだけ高尚な知識・理解があろうとも、それを時間内に答案に表現できなければ、点数には結び付きません。これまでに修得してきた知識・理解を、点数に結びつけるためには、時間を計って過去問を解き、自分がどれくらいの時間でどれくらいの論述ができるのかを、常に把握する必要があります。
 このように、私は、多くの時間を、「過去問を解くこと・分析すること」に当てました。論文式試験に合格することができた最大の要因は、ここにあったと考えています。

3 各ルートの受験対策

 上述のとおり、私は、法科大学院在学中に予備試験に合格しましたので、法科大学院修了ルート・予備試験合格ルートの両方で受験資格を得ました。
 いずれのルートで行くにせよ、必ず行わなければならない対策は、「司法試験の過去問を解くこと・分析すること」です。司法試験の問題は、法科大学院の期末試験や予備試験とは異なります。問題文の分量や質に違いがありますし、何より、司法試験に固有の「癖(知識の問われ方)」があります。この「癖」に対応できるようになるためには、司法試験の過去問に当たっていくことが不可欠です。
 過去問に当たった当初は、その難解さにお手上げ状態となりましたが、次第に慣れ、霧が晴れていくようになりました。繰り返し過去問を解いて、司法試験に慣れ親しんでいったことが、何よりの勝因であったと考えています。

4 最後に

 「いつか人生を振り返った時に、『あぁ、あの時死ぬほど勉強したなぁ』と笑える期間があっても良いじゃないか」。これは、恩人の検察官から頂いた言葉です。受験中、この言葉に何度も励まされました。
 受験生の皆さん、夢に向かって歩みだしたその歩を止めること無く、前に前に進み続けて行って下さい。司法試験に合格するために、特別な能力は必要ありません。自分を信じて努力し続けた者が、合格を掴む試験です。最後まで諦めずに頑張ってください。

 以上
(H28.10.9執筆)

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