司法試験合格体験記 私の司法試験合格法
安斉 勉
略歴
昭和53年 明治大学法学部卒業
同 年 旧司法試験合格
1.司法試験の答案の書き方。
問題文の中から
① 対立する利益(保護法益)を探り出し
② それに対する自分の価値判断を示し
③ それを条文を用いて理由付ける(条文解釈)
試験では、上記のことをその場で考えて、答案を書けばそれでよく、基本書にどのように書いてあったかなどを思い出す必要は全くない。
① 対立する利益(保護法益)を探り出し
② それに対する自分の価値判断を示し
③ それを条文を用いて理由付ける(条文解釈)
試験では、上記のことをその場で考えて、答案を書けばそれでよく、基本書にどのように書いてあったかなどを思い出す必要は全くない。
2.条文解釈とは何か。
答案を書く上で重要なことは、ただ論点を並べて書けばよいということではなく、「なぜその点が問題となるのか」を書くようにとよく言われるが、それを分かり易くいえば次のとおり。
探り出した対立する利益(保護法益)につき、どちらを優先するかの結論を出すに当たり、
① 適用条文がない
② 適用条文が複数考えられ、それぞれの条文が示す法的効果相互間に矛盾が生じる
③ 適用条文はあるが、その条文から導かれる法的効果が社会常識に反する
という3つのパターンのどれに該当するかを明確にした上で、条文の解釈論を示す。
具体的には、文理解釈、論理解釈、立法者・起草者意思による解釈、目的論的解釈等で、自分の出した結論を理由付ける。
探り出した対立する利益(保護法益)につき、どちらを優先するかの結論を出すに当たり、
① 適用条文がない
② 適用条文が複数考えられ、それぞれの条文が示す法的効果相互間に矛盾が生じる
③ 適用条文はあるが、その条文から導かれる法的効果が社会常識に反する
という3つのパターンのどれに該当するかを明確にした上で、条文の解釈論を示す。
具体的には、文理解釈、論理解釈、立法者・起草者意思による解釈、目的論的解釈等で、自分の出した結論を理由付ける。
3.基本書の読み方。
上記のような答案を書けるようにするために、基本書を読む。
基本書を何度も読めば、よい答案が書けるようになるのではなく、よい答案を書けるようにするために基本書を読む。
そして、漠然と基本書を読むのではなく、工夫して読む。
1つの方法としては、基本書の目次をコピーし、常にそれを傍らに置きながら基本書を読む。そうすることによって、自分は全体の中でどの部分に当たる箇所を読んでいるのか、前後の部分との関係はどうか、ということを常に意識しながら読むことができる。これが体系的理解につながる。
基本書を何度も読めば、よい答案が書けるようになるのではなく、よい答案を書けるようにするために基本書を読む。
そして、漠然と基本書を読むのではなく、工夫して読む。
1つの方法としては、基本書の目次をコピーし、常にそれを傍らに置きながら基本書を読む。そうすることによって、自分は全体の中でどの部分に当たる箇所を読んでいるのか、前後の部分との関係はどうか、ということを常に意識しながら読むことができる。これが体系的理解につながる。
3.最後に
受験勉強に当たっては、「原理、原則、趣旨、条文」が大切だが、最も大事なのは最後の「条文」である。
以上