合格体験記 私の司法試験合格法
和手 俊允
2014年明治大学法科大学院卒業
第1 初めに
私は、平成24年に明治大学法科大学院(既習)に入学し、平成26年同法科大学院を修了した。その後、平成29年司法試験に合格し、この度第71期司法修習生となった。順位の低さ・受験回数の多さの点からあまり参考にはならないとも考えられるが、この論攷が皆様の参考になれば幸いである。
第2 勉強を始める前に
試験勉強についての話の前に腰を折るようではあるが、まずは、本当に法律家を目指すことが自身の望み・将来の志望であるか考えてみて貰いたい。司法試験に合格するためには、膨大な時間と費用・体力の消耗が通常発生する(勿論、順当に進まれる方は別であるが)。これにより、受験生は、多くのチャンスの喪失、プレッシャーに襲われることになる。また、法律家にできないこと、司法試験に合格しなくてもできることは、多々存在する。 上記の事情を踏まえた上で、司法試験に挑むのであれば、ぶれない明確な目標が必要となる。法学部だから、ロースクールに進学したから、周りに言われたから、周りに期待されているからでは無く、確固たる自分の目標・志望理由を持ってもらいたい。そのためには、司法試験突破後になれる法律家(以下「法曹」という。)の職務内容・職務権限について正確に把握できるよう調査・研究するとともに、他の職種についても十分に調べることが重要である。
多くの可能性の芽をつぶさないよう、進路は真剣に考えていただきたい。
第3 勉強方法
1.学部生時代の勉強(試験勉強開始時期の勉強)
次に、毎日模範答案を最低1頁ずつ読める字でかつ可能な限り速く写経する。
司法試験では、学部の試験を遥かに超える枚数の答案を手書きで時間内に書く必要がある。そのトレーニングをしながら、先達の書き方を学ぶためである。
さらに、毎日、短答試験の過去問を1項目ごとに進めていく。解答後は、正誤の確認だけでなく、解説・基本書などで該当箇所の体系的理解に努める。
最後に、学部中に試験科目となる七法(決まっていれば選択科目も)の基本書と判例百選等の判例集を通読しておく。各科目の体系的理解や基本判例の理解が早くにできていれば、論文・短答問わず効率的に勉強でき、ロースクールにおいても余力を持てるようになるからである。
2.法科大学院における勉強
完成した答案は、講師や教授等に採点してもらう、ないし、同期の仲間で指摘しあう方法で出来栄えをチェックする。その際には、出題趣旨・採点実感等を参考に自身でも厳しめと思うくらいでチェックする必要がある。
また、司法試験の採点基準を明確に把握するため、少なくとも直近5年分の出題趣旨・採点実感は早くに読み込み、一応の水準以上に求められる事情が何であるかを把握することも必要である。
3.試験3ヶ月前から直前期までの勉強
期限については、模擬試験が行われる3月から4月初め辺りを目安にそれまでの勉強結果をまとめ、その後、模試結果を踏まえて修正していただきたい。
また、まとめたからには、何度も見直して記憶を喚起することである。人の記憶力は、減衰していくものなので、先に始めた科目や内容を忘れてしまう。そのため、再度確認することが必須である。時間が無ければまとめたノート等を見ることだけになるが、可能なら問題集を併用して問題を見る→構成を頭の中に立てる→答え確認を繰り返すことが望ましい。
4.試験直前期の勉強方法
5.試験当日の勉強法
全ての試験が終了したとき、受験生には、安息の時間が与えられる。
第4 終わりに
ここまで、一貫性もなく取り留めもなく、読みづらい文章を読んでくださりありがとうございます。何か試験や将来のことで悩み・問題があるようでしたら一人で考え過ぎずに先生・OB・先輩・同期の仲間や大学の職員の方等に相談してみるのが解決への近道です。
皆様が合格されることは、明治大学に関わる全員の望みですので、是非頼れる先輩などを活用されてください。
以上