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合格体験記 私の司法試験予備試験合格法

柳原 佑多

私立城北中、高校卒業
中央大学法学部卒業
2016年 学習院大学法科大学院卒業
2018年 司法試験合格
1 経歴、法曹志望の動機

 私は一橋大学を第1志望として大学受験勉強をしていたのですが、現役で落ち、仮面浪人をして落ち、自分に対する自信を失っていました。何かを成し遂げなければならないと模索していたところ、大学で憲法の授業を受け、法律への関心を持ち始め、知的好奇心のくすぐられる法律の勉強で人の役に立つことにも繋がるなんてこんな良いことはないという思いから、司法試験の受験を決意しました。ですが、大学時代は軽く法律の勉強をする程度で、ほとんど法律の勉強はしていませんでした。本格的に法律の勉強をし始めたのはロースクールに入った後と言ってもいいかもしれません。その後に苦難が待ち受けているとは思ってもみませんでした。タイムマシーンに乗って20歳の私を叱責してやりたいです。1年の浪人期間を経て、学習院法科大学院に入学しました。ロースクール時代は学者に傾倒し、問題演習をほとんどせず、学者の論文を読んで頭が良くなった気でいました。タイムマシーンに乗って23歳の私を叱責してやりたいです。ロースクールを卒業してから辰巳法律研究所の答練等を受講し始め、問題演習を繰り返し、ようやく4回目にして合格を掴み取りました。

 

2 短答式の勉強⽅法

 1に問題演習、2に問題演習、3、4がなくて5に問題演習です。何度もしつこいようですが、とにかく問題演習を繰り返して下さい。問題演習をする中で知識を定着させていきましょう。私の経験上、基本書をただ読んでも本試験で実際に使える知識は定着しません。基本書に関しては、著名なものを1、2回通読して、後は辞書代わりに使用することをお勧めします。これは論文式の勉強においても共通です。
 私が実際に使っていた演習書は辰巳法律研究所が出版している肢別本です。少なくとも私は通算して15周はしました。1年で3周はマストでしょう。司法試験の合格に4回かかった私ですが、短答式試験では常に上位20%くらいにはいたかと記憶しています。短答式試験で不合格になったことはありません。

 

3 論⽂式の勉強⽅法

 何と言っても問題演習です。私は予備試験を受験していませんが、予備試験の問題も繰り返し問いていました。予備試験で出た論点が司法試験で出題されることが多々あるからです。逆もまた然りで、司法試験で出た論点が予備試験で出題されることが多々あります。予備試験の合格を目指す皆様におかれましては、まずは予備試験の問題を繰り返し繰り返し解くことが肝要ですが、時間があるのであれば、新司法試験や旧司法試験の問題にも手を出すことをお勧めします。
 私が実際に使っていた演習書は辰巳法律研究所が出版しているNewえんしゅう本です。Newえんしゅう本は新司法試験、旧司法試験、予備試験の良問を抜粋した演習書です。参考答案例と簡単な解説が記載されています。新司法試験、旧司法試験、予備試験も問題の中には解いても意味がないような問題もあるので、そのような問題をはじくという意味でも有用かと思います。私は1年でNewえんしゅう本を3周しました。
 

4 その他合格に役に⽴つと考えている⽅法がある場合はその⽅法

ア 私のノート作成術

 私は自作のまとめノートを作成していました。時間がない方は趣旨・規範ハンドブックに書き込むという方法が有用だと思います。時間がある方は自作のまとめノートを作成して下さい。パソコンを使用して作成するのではなく、手書きで作成することをお勧めします。手書きで作成すれば、その作成過程である程度その知識が定着するからです。また、まとめノート1ページにつき1論点に留めることもお勧めします。後にまとめノートを使用して暗記をする際に便利ですし、本試験の直前、合間にここだけは最後に確認したいというところを抜粋して使用することができるからです。さらに、まとめノートを作成する際に司法試験論文式で使用する解答用紙を使用することもお勧めします。論証を実際に書く際にどれ位の行数を消費してしまうのかということが肌感覚で分かるからです。

 
イ 私のスケジュール管理方法

 1年間のスケジュールを大まかに決めた後、少し詳細な1か月のスケジュールを決め、かなり詳細な1日のスケジュールを作成していました。いくら時間があっても足りないのが司法試験・予備試験の勉強時間です。まずは何をやるかを決め、それに応じてスケジュールを決め、一度決めたら自分を信じて淡々とスケジュールをこなして下さい。

 

5 自己の反省を踏まえ、これから受験する人へのアドバイス

 こいつ何度同じことを言うんだと思われるかもしれませんが、とにかく問題演習を繰り返して下さい。それが合格への近道です。そして、ひたすら地道に頑張って下さい。それがいかにつらいことかは3度司法試験に落ちた私も分かります。だけれども、ここが人生の分岐点かもしれません。頑張り時です。あきらめないで、努力を怠らないで、掴み取りましょう。合格を!私も辛かったです。道を譲られないだけでもの凄くいらいらしました。何なんだ、このしょうもない人生はと何度も思いました。合否の発表前は過去に戻れても絶対に司法試験合格は目指さないだろうと思っていました。でも今はタイムマシーンで過去に戻れたら司法試験合格は目指すなとは自分に言いません。ロースクールに入学する前に基本書を読んでおけ!問題演習を繰り返せ!死に物狂いで努力しろ!と20歳、23歳の私に言います。親や兄弟、親戚、友人、先輩、先生、アルバイトでお世話になった方に合格おめでとう!と言われた時の気持ちは唯一無二です。あなたも来年に是非合格を味わい尽くして下さい。もし試験で分からない問題が出ても、努力を怠らなかったあなたに分からないのだから、周りのやつらも分かっていません。大丈夫です。私も合格した平成30年度司法試験受験の際に憲法の問題、刑法の設問3の問題を見た時にパニックになりかけましたが、自分に分からないのだから周りの奴らに分かるわけがないと心の中で呟いて、平静を取り戻しました。合格体験記を見て下さる真面目なあなたなら来年に絶対に合格できます。問題演習を繰り返すという正しい方向で努力を重ねて下さい。応援しています。

以上

 
 

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