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合格体験記 私の司法試験合格法

古田 雄飛

 

2017年 3月 明治大学法学部卒業 
2018年11月 予備試験合格
2019年 9月 司法試験合格

 

(1)法曹志望の動機

 私は、法学部に入学し、折角法律を勉強するのだから、現実に法律がどのように活用されているのか知りたいと考え、明治大学の法律相談部に入部しました。そして、同部の活動の中で弁護士が同じ事件に向き合ったとしても、着目する事実や法律構成が異なることを知り、実務家の仕事が面白いと考えるようになり、法曹を志望するようになりました。
 

(2)短答式の勉強方法

 短答式の勉強方法としては、兎にも角にも肢別本を回すという方法を取りました。過去問形式のものもありますが、私は肢別本を選びました。その理由としては、自分の中で選択形式の問題で答どう肢を絞り込んでいくかという部分については一定の方法が定まっていたことから、個々の知識をつける方向を重視すべきと考えたからです(そのため、選択肢の選び方などに慣れていない場合には過去問形式の問題集の方が良いと思います)。
 肢別本の使い方としては、間違えた問題にチェックを付けて、次に解くときはその部分のみを解くというオーソドックスな方法を取っていました。それ以外の使い方として、肢別本の解説部分は短くまとまっていることが多いので、論証に使えそうな部分を抜き出して趣旨規範ハンドブック(まとめノート)に整理していき、論証を充実させることにも活用していました。
 また、解説部分についても、学習が進んでくるとどうやっても間違えようがない内容ができてきます(民法177条の第三者の定義等)。こうした部分については、肢別本の問題、解説に鉛筆で×印をつけていきます。さらに改正部分など試験と直接関係ない部分についても一読した後は同じく×印をつけておきます。
 そうすると、見るべき部分がどんどん減っていくので繰り返しが容易になりますし、最終的に試験直前に確認すべき事項も絞られていきます。

 

(3)論文の勉強方法

 論文の勉強方法としては、①問題集を絞ること、②基礎的な知識・論証の定着を重視すること、③要件全てを検討することを意識することの3点を重視して勉強していきました。
 論文式試験の勉強にあたっては、基礎的な知識・論証の定着が最も重要であると考えます。これは、いわゆる論パを覚えろという意味ではなく、どのような理屈でどのような解釈が導かれるのか、自分の言葉で説明できるようにすることという意味です。そして、定評のある問題集であれば基本的な知識や論点については網羅されているため、敢えて複数の問題集を解く必要性は薄く、むしろ何度も同じ問題集を使い込み、知識の定着を図る方が適切だと思います。
もっとも、問題集によっては独自の解釈が混じりますが、そういった部分については、大学院の授業や模試等を通じて適宜修正していけば十分であり、複数の問題集を使うことで異なる見解を混同してしまう危険の方が大きいように思います。
 次に、採点実感等を読むと、要件の全てについて検討していない答案への苦言が呈されていることがあります。ある条文の効果を生じさせるためには、その条文の要件全てが認められる必要があり、いわゆる論点と呼ばれる要件についてのみ検討するのでは不充分です。 
 もっとも、どの要件にどの程度文量を割くかは、当然異なりますが、必ず一文であっても全ての要件に触れることは意識していました。そして、その文量については、過去問の検討や大学院の提起テスト等を通じて適切な配分を身に着けていきました。

 

(4)合格に役立つ勉強方法

ア 試験当日について
 司法試験の合格のためになにが一番大切かと言われれば、私は迷うことなく、「消しゴムや筆記用具を忘れず、席に着いて、名前を書いて、答案を取り間違えないこと」と断言します。
 私は、ローの最終学年に予備試験にも合格しているのですが、その際、短答式試験では消しゴムを忘れ、論文式試験では答案の表裏を間違えるという凄まじいミスをしていました(運よく名前を書き忘れるということはありませんでした)。
 そのため、司法試験での最大の目標は、必要な持ち物を忘れず、名前と答案を正しい位置に書くことでした。
 笑い話のように思えますが、選択科目で第一問と第二問の答案用紙の取り違える、マークシートの欄をずれて記入してしまうということは実際に起こります。また、伝聞になりますが、集合時間を勘違いしていたために、後の科目を受けることができなくなり不合格となったという話も聞いたことがあります。
 試験が開始してしまえば、自分の頭で勝負するしかありません。ですので、せめてきちんと受験するということだけは達成できるよう気を付けてもらいたいです。
 
イ 予習について
 私は、合格のために予習を減らし、法科大学院でのソクラテスメソッドについて現場で考えるということを意識していました。
私は、司法試験合格には、暗記力と思考力の二つが必要であると考えていました。司法試験では、全体的に時間が足りなくなるので、典型的な論点・条文解釈については暗記し、素早く答案に反映させることが重要だと思います。そのために一番効率的なのは、やはり答案を書くことです。特に行政法や刑事訴訟法では似たような解釈・論点が出題されることが多いので、こうした部分については、きちんと押さえ殆ど反射的に書けるようにしておく必要があります。
一方で、司法試験の問題は典型論点をただ処理すればいいのではなく、今まで考えたことのない論点・解釈についても出題されます。こうした未知の問題に対応する力は、短期間で身に着けることは難しいと思います。特に難しいのが、司法試験では未知の問題について時間をかけて考えている余裕がないということです。その意味で上記の思考力とは、思考力と同時に、短時間で一定の法律構成を思考する瞬発力も含みます。
 そこで、私は、法科大学院の授業を利用して、思考力と瞬発力を鍛えるようにしました。具体的には、予習の量を減らし、授業中に現場で必死に頭を回し、一定の答えを導き出すという方法を取っていました。大学院の授業であれば、咄嗟に出した自分の考えについて、誤っていればその場で教授から指摘が入りますし、あまりに手間取っていると次の人に飛ばされるので制限時間内で構成を考えるという力を鍛えるのには有用であったと思います。大学院の授業の利用方法としてはやや特殊かもしれませんが、一つの例として参考にしていただければ幸いです。
 
ウ 自主ゼミについて 
 私は、友人間で集まって問題を検討し合ういわゆる自主ゼミというものを殆どしませんでした(学部4年時にロー入試の過去問を解くゼミを組んだ程度でした)。個々の学習の進み具合が異なる上、重点的に勉強するべきポイントも異なるので、あまり効率的ではないと考えたからです。自主ゼミの有用性や、組まない場合のデメリット(間違った方向性を修正できない、定期的に答案を書く機会が減る)については注意すべきですが、必ずしも自主ゼミを組まなくても合格できる(こともある)という点は認識してもらえればと思いますし、自主ゼミを組むことを目的とせず、合格に必要な要素のうち、何を自主ゼミによって得たいかを意識して自主ゼミをするべきであると考えます。
 
エ 直前期の勉強について
 直前期には、過去問を解きまくるという方法が個人的には有効だったと思います。これは情けない話になりますが、私は計画性がなかったため、年が明け、1月の終わりまで過去問を殆ど解いておらず、全科目併せて100問ほど残っていました。
 そのため、2月に入ってからは一日3問ずつ解き、全年度分を2回ずつ解くようにしました。
 一日3問というのは、司法試験で実際に一日に解く問題の量になります。一問2時間を3問解くというのは、相当体力を消耗します。さらに中日があるといえ、それが3日間続くわけですから、司法試験は体力や集中力との闘いになります。
 結果論ですが、一日3問解くという行為は、この長丁場となる司法試験に身体と頭を慣れさせることに役立ったと思います(問題を解いたままにせず解説読んで復習しますし、別途問題集や授業の整理もしていたので、体力的にはむしろ司法試験以上の負荷をかけることが出来ていたと思います)。
 

以上

 

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