太郎田 耀(予備試験) | 明治大学法曹会
BGM:明治大学校歌(明治大学グリークラブ、明治大学応援団吹奏楽部)PLAY PAUSE ▲POPUP 

Home > 司法試験合格体験記・予備試験合格体験記 > 太郎田 耀(予備試験)

合格体験記 私の司法試験予備試験合格法

太郎田 耀
(71期司法修習生)

 

経歴

平成23年4月 明治大学法学部法律学科入学
平成27年3月 同大学同学部同学科卒業
平成27年4月 慶応義塾大学法務研究科(法科大学院)既修コース入学
平成28年11月 平成28年度司法試験予備試験合格
平成29年3月 同大学同研究科修了
平成29年9月 平成29年度司法試験合格
 
 

1 予備試験を志した理由

 大学に入学したころ法律に触れ興味を持ち,法律の学習を開始するとともに,法科大学院を目指していました。その過程で予備試験の存在を知り,この受験も考えるようになりました。そして,法科大学院進学後に,本格的に受験をするようになりました。
 

2 試験対策について

 (1)短答対策について

 短答試験対策としては,各科目の司法試験及び予備試験の過去問をひたすら解くという勉強を行っていました。
 その教材として,辰巳法律研究所が出版している短答過去問パーフェクトを7科目分使用していました。司法試験と異なり,予備試験の短答では,いわゆる下4法(商法,民訴法,刑訴法,行政法)が出題されるので,司法試験の短答対策よりも対策するべき事項が多いと思います。したがって,特に下4法の対策を重点的に行っていました。短答を解き,間違った肢には逐一チェックをして,間違えた肢を視覚的に把握することを可能として,何度も解きなおすことができるようにしていました。
 これに加えて,条文(民法,民訴法,会社法,刑法,刑訴法)の素読や基本書の通読等基本的知識の確認を怠らないようにしていました。日ごろから条文とこれに関連する判例を中心に学習しようと心掛けていたので,間違えた肢などを判例六法などにメモして,判例六法を開けばそれが一目でわかるようにしていました。これを5周以上行い,間違えた肢は,10回以上解きなおしました。

 
 (2)論文対策について

 論文試験対策としては,法科大学院入学後から司法試験の過去問や市販の演習書を中心に,これらを何度も解きなおすという学習をしていました。これに加え,予備試験の過去問も解いていました。また,条文の文言や趣旨などの基本的な知識から論証を組み立てること,三段論法を守ることを意識して学習をしていました。
 論文対策は,基本的知識が固まった段階で答案を作成し続けなければ,勘が鈍ります。それゆえ,1日2通以上答案を書くことを目標として勉強スケジュールを立てていました。そうすると,過去問をすべて解き終わってしまうかもしれませんが,一度答案を作成した問題であっても解きなおすことで,問題提起の仕方,規範定立までの流れ,あてはめへの気配り方,結論の妥当性その他様々な事項について再発見がありますので,何度も解きなおしていました。また,市販の演習書も何度の解きなおすことで,法的思考力を養うことができます。ですので,市販の演習書は,日ごろから何度も解くようにしていました。
 予備試験の論文は,司法試験と異なり,問題文がそれほど長文ではなく,また時間も短いです。ですので,可能な限り,問題文に揚げられた事情をあてはめに使用すること,及び答案作成前に行う答案構成にかける時間を短くすること,という2点を心がけていました。論文において問われていることは,基本的に司法試験で要求されている事項と同じであると思いましたので,司法試験対策が予備試験対策に直結すると思います。

 
 (3)口述対策について

 口述試験対策としては,手続に流れや条文の素読を中心に行っていました。特に,条文に書かれている要件のみでなく,これに書かれていない要件や,条文の趣旨を確認していました。口述試験では,論文知識や短答知識を口頭で伝えることができるレベルになるように学習することを目標にしていました。
 具体的には,民法の要件事実については,実体法上の要件を要件事実化する論理過程を口頭で説明することができるようにし,また,請求の趣旨や訴訟物については即答することができるようにしていました。さらに,口述試験では,普段勉強する機会の少ない,民事執行法や民事保全法の知識も問われることがありました。ですので,これらの法律についても,おおざっぱな手続の流れやどのような強制執行方法が妥当か,民事保全手続が妥当かを口頭で説明することができるようにしていました。
 また,刑事実務についても,被疑者の逮捕手続の概要や,公判手続の概要を口頭で説明することができることを前提として,各手続における論点を口頭で説明することができるようにしていました。
 口述対策でも,結局は基本的知識が問われているので,基本事項をおろそかにしないことを心がけていました。基本的な知識と法的思考力があれば,口述試験対策は十分であると思います。

 

3 各対策に使用した主要な教材

(1)共通:判例百選(行政法は除く),判例六法,新司法試験の過去問,最高裁判所判例解説

(2)憲法:芦部憲法,憲法学読本,判例から考える憲法,憲法上の権利の作法,憲法演習ノート,憲法ガール,憲法の地図

(3)民法:入門民法(全),四宮能見民法総則,リークエ物権法,潮見プラクティス債権総論,潮見債権各論Ⅰ・Ⅱ,リークエ家族法,事例から民法を考える,基本事例で考える民法演習1・2,事例で学ぶ民法演習,旧司法試験過去問

(4)刑法:基本刑法総論・各論,条解刑法,刑法事例演習教材

(5)民事訴訟法:リークエ民訴,重点講義上下,解析民事訴訟,ロースクール民事訴訟法,民事訴訟法の基本原理と要件事実

(6)刑事訴訟法:リークエ刑訴,事例演習刑事訴訟法,入門刑事手続法,判例講座刑事訴訟法,エクササイズ刑事訴訟法,三井教材

(7)商法(会社法):近藤商法総則・商行為法,弥永手形小切手法,江頭会社法,ロースクール演習会社法,事例研究会社法

(8)行政法:櫻井橋本行政法,事例研究行政法,事例から行政法を考える,行政法の解釈の基礎,基礎演習行政法,行政法 事例解析の作法,行政法ガール,ケースブック行政法

(9)民事実務:大島民事裁判の基礎上下,紛争類型別の要件事実,実践民事執行法民事保全法,第1審解説

(10)刑事実務:第1審解説,プラクティス刑事裁判,検察講義案,刑事弁護の基礎知識

(11)法曹倫理:弁護士職務基本規程

 

4 これから予備試験を目指す方へ
 予備試験の合格で必要とされている知識は基本的知識であり,それらの知識をいつでもどこでもどのような形でも引き出すことができる状態にすることが重要だと思いました。これを行うには,基本的知識を正確に理解することが一番だと思いました。したがって,まず初めに基本的知識の正確な理解を獲得することを目指して,法律の学習を行うことが,遠いようで一番の近道であると思います。
 また,自分の学習のペースを早く見つけることが大切であると思います。ペースが確立されることで,学習をするクセやつまずいた時の対処法を早く見つけることができ,継続して学習を行うことができると思います。
 法律の学習は,地道な学習でつまらないと思うこともあると思いますが,継続することが大切だと思いますから,継続して学習をするクセを早く作ったほうが思います。本気で予備試験及び司法試験合格を目指すのですでしたら,とにかく勉強してください。生半可の気持ちであるならば,長い時間勉強をすることができません。人は1日さぼるとそれを取り戻すのに3日間かかります。予備試験に合格したいのであれば,とにかく勉強してください。また,予備試験は,法科大学院卒業と同程度の能力があるとみなされる試験であると考えられますので,法科大学院生が知っていることを予備試験受験生が知らないということは許されないと思います。ですので,予備試験の合格を目指す方には,本気になって勉強していただきたいと思います。

司法試験合格体験記・予備試験合格体験記