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合格体験記 私の司法試験合格法

小林 憲司

明治大学法科大学院2015年卒業

1 経歴

 私は、2015年に明治大学法科大学院・既修コースを卒業し、2回目の受験で司法試験に合格いたしました。以下、私が採った司法試験の勉強方法を、失敗も含めてお伝えしたいと思います。

  

2 短答式の勉強方法

⑴ 私の短答式の勉強方法は、過去問を解くというごく当たり前の勉強方法です。司法試験の短答式問題は、同じことが手を替え品を替えて出題されますので、よく問われる知識はしっかりと抑えておくべきといえます。

⑵ もっとも、過去問の量は膨大であり、単に過去問を解くと言われても、どうして良いかわからないという方もいらっしゃるかもしれません。そこで、私がおすすめするのは、まず体系別の過去問集からスタートするということです。いきなり年度別の過去問集をやっても知識の定着という点では効率が悪いと思うので、体系別の過去問集で体系ごとに自分の知らない知識・誤った知識を確認していくことが先決であると考えます。在学生の方は、授業でやったテーマと平行して体系別過去問集を進めていくのも効率的でしょう。
 間違った問題については基本書に立ち返って知識を確認するのはもちろん、付箋を貼るなどして間違えた部分を一目瞭然にしておくことも復習の観点から有益です。また、この段階から「知識の一元化」を図っていくことも大切です。これは、体系別過去問集を解くにあたって、間違えた部分を1冊の本・ノートにまとめていくということです。残念ながら、確認した知識であっても時間が経ってしまうと再度忘れてしまうので、いつでもサッと見返すことができるようにしておく必要があります。私は、一からノートを作ることをサボった人間でしたので、市販の条文判例本に間違えた部分を書き込んだり、マーカーを引いたりといったことをしていました。
 以上のことを繰り返して、体系別過去問集を一周するのが最初の目標といえるでしょう。

⑶ 体系別過去問集を1周して自分の足りない知識を確認したのなら、次に年度別で過去問を解くことを始めてほしいと思います。短答式試験では、基本的な知識を有していることに加え、手際よく問題を解いていくことも求められますので、試験本番と同じ形式で問題を解くことで時間感覚を養っておく必要があります。
 時間内に過去問を解き切れない方は、問題の解き方を考えておく必要があります。わからない問題に時間をかけていないか(わからないところは飛ばしてとりあえず最後の設問までたどりつきましょう)、肢すべてに正解を出そうとしていないか(確実にわかる知識をもとに考えると消去法で答えが出せる場合があります。特に民事系)などに注意を払ってほしいと思います。
 また、間違えた問題についてはその都度復習をしましょう。

⑷ 以上のように、知識の確認と問題の解き方の確立をすることが短答式の勉強方法のポイントとなるように思います。論文の勉強もあり、時間に限りはあると思いますが、最低でも体系別で1回、年度別で1回は過去問を回すことが望ましいでしょう。

  

3 論文の勉強方法

⑴ 私が1回目の試験に落ちた大きな要因の1つは、試験時間内に答案を書き切ることができなかった点にあります。もちろん、基本的な知識に不足があった面も否定できないのですが、それ以上に、持っている知識を総動員して時間内に問いに答えるという面が欠けていたように感じています。
 私もロースクール在学中から論文の過去問を解いてはいたのですが、過去問を知識のインプットのために用いており、試験時間内に答案を書き切るというアウトプットの意識を欠いていました。そのため、1回目の試験では、時間不足のために答えられたはずの問題に答えられなかったという失敗をしてしまいました。

⑵ そこで、2回目の試験では答案を書き切るべく、アウトプットを意識した論文の勉強をするように気を付けました。具体的には、答案構成の時間を30分から40にとどめた上で、問題の配点割合に応じて紙面を配分するようにしました。私は、あまり答案を書くのが速くなかったので、全体を5枚ないし6枚と決めて、配点割合に応じてその中から紙面配分を決定していました。もちろん、まったくわからない問題が出ることはあるので、完全にわからない問題は数行しか書けないということもありました。しかし、基本的には配点割合を守って答案を書くことを心がけていました。

⑶ また、過去問の検討はもちろんですが、予備校等で初見の問題を解くこともしていました。司法試験では、過去問と似ている部分があるとはいえ初見の問題を解くことになりますので、まっさらな状態で問題を解く訓練も必要になると思います。初見の問題を解いて、自分が他の受験生と比べてどの位置にいるのかを知ることは、勉強の指針を立てる上で重要ではないかと考えます。 

⑷ 加えて、司法試験合格者の方に答案を見てもらうこともしました。特に直近の合格者の方は受験生の視点を保ったままアドバイスをしてくださいますので、実現可能なアドバイスをいただける可能性が高く、非常に参考になります。司法試験合格者の方に答案を見てもらう機会がある方は、在学生・修了生を問わず、その機会を積極的に利用することをおすすめしたいと思います。

⑸ 以上が、私が論文の勉強をする上で特に気を付けたことになります。もちろん、知識のインプットができていないとアウトプットも十分にできない面があるのは事実です。しかし、司法試験ではインプットしなければならない知識が膨大なので、インプットが完了してからアウトプットの勉強をするという方法では、アウトプットの勉強が疎かになってしまいます。そのため、苦しいとは思いますが、答案を書きつつ知識を習得するという同時並行的な勉強をした方が良いと考えます。この勉強方法は、よくわからない問題が出た時に自分なりに答案をまとめる訓練にもなります。

  

4 その他

 司法試験の勉強方法に絶対の正解はないように思います。私が上記で紹介した方法も一例にすぎませんので、みなさんが自分にあった勉強方法を確立していくことが大切です。そのためには、何人かの司法試験合格者の体験談を聞き、共通する部分を参考にすることが有益だと考えます。
 自分の勉強方法を常に見直しながら、日々の努力を積み重ねていけば、必ず合格へと近づいていくはずです。今、苦しい状況にある受験生の方もいらっしゃると思います。しかし、これまで積み重ねた努力は無駄にはなりません。ですから、最後の最後まであきらめずに戦ってほしいと思います。みなさんの合格を祈っています。

 

以上
(H29.1.8執筆)