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司法試験合格体験記

小林 岳史
明治大学法科大学院2014年修了

1 はじめに

 私は、親族に問題を抱えていた関係で、法曹を目指すに至りました。そこで、私は、平成24年に青山学院大学を卒業した後、同年、明治大学法科大学院に既習コースで入学いたしました。明治大学法科大学院に既習コースで入学し、1度目の受験で平成26年度新司法試験に合格しました。司法試験の順位は、121位でした。
 本体験記では、私の勉強方法について述べたいと思います。勉強方法は、人それぞれかと思いますので、本体験記を読まれた方にわずかでもご参考になる点があれば幸いです。

2 短答式の勉強方法について

(1)短答式の勉強を開始した時期について

 私は、法科大学院入学前、あまり法律の勉強をしておらず、知識量に不安があったことから、3年になる前に知識の穴埋めをしたいと考えていました。そのため、私は、3年になる直前辺りから短答式の勉強を開始しました。
 短答式の勉強を開始した辺りでは、やみくもに過去問を回すにとどまり、余り法律の理解に繋がるような勉強方法をしていませんでした。そのため、この時期の勉強は、余り身にならなかったと認識しています。

(2)3年生の夏ごろからの勉強方法について

 3年生の夏ごろから、ゼミ形式で、短答式の勉強を開始しました。ゼミの中では、友人と共に、朝8時から短答式の過去問を一緒に解き、短答式の過去問を解いた後、お互いに点数と間違ったところを開示した上、正解の肢の選び方を検討していました。正解の肢を検討する際、判例や条文、学説を逐一確認していました。そのため、短答式の過去問だけでなく、判例百選等も手元に置きながら、短答式の勉強をしていました。
 この勉強方法は、短答式の勉強としては、極めて時間がかかるものではありました。しかし、正解の肢を選ぶために、逐一友人と条文や判例、学説を検討することで、正確な知識が身につきましたし、法律の理解が進みました。細かい短答プロパーな知識を詰め込む、というよりは、法律の基礎基本を理解することを主眼に検討していたと思います。そのため、この勉強を通じて、短答の力が伸びただけでなく、論文の力も伸びた実感がありました。
 ゼミ形式での短答式の勉強は、法科大学院を卒業する辺りまで続けていました。ゼミに参加していた全員が、徐々に短答式の過去問を間違えることが少なくなり、個別に勉強するより効率が良いと考えたためです。
 なお、ともに短答式の勉強をしていた友人は私を含めて4人いたのですが、私を含めて、4人中3人が1回目の司法試験の受験で合格するに至りました。合格した友人たちは、ゼミ形式で短答式の勉強を続けたことで、短答のみならず、論文の力を伸ばすことができ、司法試験に合格できた、と言っております。

(3)法科大学院卒業後の勉強方法について

 法科大学院卒業後、ゼミは解散しましたが、個人的に毎朝短答式の過去問を解いていました。せっかく身につけた力を失いたくない、と考えたためです。

(4)短答式試験の成績について

 私の短答式試験の成績は350点中269点でした。短答式の点数は、当然合否に影響はしますが、論文に比べて点数の比率が小さいので、短答式試験でそれほど高得点は必要ないと考えていました。そのため、自分の成績はまずまずかな、と考えています。

3 論文式の勉強方法について

(1)2年生の頃の勉強方法について

 2年生の頃は、友人とゼミを組んで、主として司法試験の過去問を解いていました。事前に過去問を解き、起案したうえで、お互いの答案を見せ合い、議論をする、という形でゼミをしていました。2年生の内に、司法試験の過去問を解き始めたのは、ゴールまでの道のりを把握したかったこと、司法試験の問題になれたかったことが理由です。
 2年生の頃の私の実力では、司法試験の過去問に太刀打ちできず、非常に苦しい思いをしたことを覚えています。しかし、この時期に司法試験の過去問を解いたことで、自分の実力がいかに足りないかを早期に把握できたので、結果的に良かったと考えています。

(2)3年生からの勉強方法について

 3年生からは、市販の演習書を友人とのゼミで解いていました。ゼミの中では、法律論のみならず、ナンバリングや、文章の書き方、日本語としておかしいところがないかなど、徹底的にお互いの答案を検討しました。ゼミを通して、答案の書き方や文章などが洗練されていき、最終的には、ゼミを組んでいた友人たちは、皆ほとんど同じ答案の書き方になっていました。ゼミを組んで論文問題の検討をする場合、法律論のみならず、答案の形式的な面も指摘しあったほうが、より充実したゼミになると思います。
 私が勉強した演習書を挙げておきます。ご参考程度にしておいていただければ幸いです。

    憲法:事例研究憲法
   行政法:事例研究行政法
    民法:京大民法・事例研究民法・事例で考える民法
   会社法:京大会社法・事例で考える会社法
 民事訴訟法:基礎演習民事訴訟法・藤田解析・ロースクール民訴
    刑法:京大刑法
 刑事訴訟法:事例研究刑事訴訟法
 知的財産法:知的財産法演習ノート

 新司法試験の論文式試験では、公法系が200点満点、民事系が300点満点、刑事系が200点満点、選択科目が100点満点と、民事系の配点割合が大きいです。そのため、私は、民事系を中心的に勉強しようと考え、民事系については複数の演習書を用いました。
 概ね良い演習書だったと思いますが、憲法に関しては、新司法試験の出題内容が極めて特殊であるため、新司法試験の過去問を解いていたほうが勉強になったかな、と思っています。
 この時期は、1日2通程度起案していました。

(3)直前期の勉強方法について

 司法試験直前期になると、上記演習書は一通り解き終えていました。そのため、個人的に、上記演習書をもう一度(あるいは何度か)解く、という勉強をしていました。直前期は、余りゼミをしていませんでした。
 直前期になると、司法試験本番に対する恐怖が大きかったので、起案量が多かったと思います。起案量が多い日では、1日5通程度起案していました。しかし、余りに負担が大きく、体調も崩してしまったため、起案量を増やしたのは失敗だったかな、と今では思っています。何事もバランスが大事で、起案量を増やさず、以前書いた自身の答案等を読み返す勉強方法を取ればよかったと思います。

(4)論文式試験の順位について

 私の論文式試験の順位は、117位でした。総合順位で、121位でした。私は、知的財産法を得意としていたのですが、司法試験本番では、極度の緊張から、知的財産法で大失敗をしてしまいました。ただ、その失敗を、なんとか他の科目でカバーできました。
 司法試験本番では、何が起こるか分かりません。得意科目で失敗することなど、よくあることだと思います。そのため、なるべく苦手科目を作らず、バランスよく点数が取れるよう勉強したほうが良いのではないかと思います。

4 終わりに

 司法試験の勉強は苦しいことが多いと思います。苦しい時に支えになるのは、自分の信念、家族、友人です。特に、友人は、身近でともに苦しみながら勉強しているので、お互いの苦しさが分かり、本当に心強い支えになると思います。
 明治大学法科大学院に入学して勉強している皆様も、お互いに支えあい、司法試験を乗り切ってください。