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合格体験記  私の司法試験合格法

小杉 裕二
経歴

2009年3月 埼玉県立坂戸高校卒業

2009年4月 明治大学法学部入学

2013年3月 明治大学法学部卒業

2013年4月 慶應義塾大学法科大学院既習者コース入学

2015年3月 慶應義塾大学法科大学院既習者コース卒業

第1、はじめに

私の司法試験の成績は、短答式300番台(150点台)、論文式1000番台(公法系90点台、民事系150点台、刑事系130点台、選択科目50点台)、総合800番台です。私は、大学学部時代、法科大学院時代共に実家から1時間以上の通学時間をかけて学校に通っていました。
生活環境や考え方は人それぞれですから、司法試験の勉強方法も十人十色であり、それぞれに合った勉強方法があるのだと思います。これらのことを踏まえて、参考程度に本合格体験記をお読み頂ければと思います。

第2、短答式の勉強方法

私の短答試験の勉強方法は、片道1時間半近い通学時間の中で、肢別本と、インターネットでアクセスできるTKCの演習システムの短答式過去問題演習トレーニングを解くことでした。私は、電車の中で漫然と本を読むと寝てしまうことが多かったので、予備試験の短答試験前や法科大学院3年次の1月以降は、通学時間の大半を短答の勉強時間とすることにしました。
1 肢別本について
3科目全て肢別本を使用しました。肢別本は、過去問として出題されていなくても重要な問題が載っているので、解く価値があると思います。使用方法は、間違えた問題だけ、繰り返し解くという方法です。分量的には最初の1周目が一番辛いですが、数周したにもかかわらず同じ問題が残り続けることも情けなく精神的に辛いものがあります。しかし、その効果は、本番で、模試等を通じて過去最高の得点を得られたという結果をもって実感することができました。
2 TKCの演習システムについて
TKCの演習システムでは、平成18年からの司法試験の過去問を全て一度解き、さらに、間違えた問題だけを繰り返し解きました。TKCの演習システムは、スマートフォンからもすぐにアクセスできるので、電車で座れなかった時や、短い時間でも短答の問題を解くことが出来ました。

第3、論文式の勉強方法

私の論文式の勉強方法は、大別して、一人で問題集等を解くことと、答練等(予備校答練、全国模試、友人とのゼミ)に分かれます。ここでは一人で問題集を解くことについて述べ、答練等については、第4で述べます。
1 市販の問題集等の活用
私の論文試験の受験対策は、時間を決めて、問題の答案構成をして、解説を読むことに尽きます。問題集等は全てこの方法で解きました。私がこのような論文式試験の対策を採った理由は、基本書を読み続けることが苦手であったこと、勉強したことがより記憶に残ると考えたことにあります。答案構成をする数十分間は頭を最大限に活動させなければなりませんし、答案構成をして紙の上に自分の考えたことを残すことで、直後に解説を読んだ際に、自分が理解できていなかったこと、理解が間違っていたことを明確に把握できると思います。以下、私が使用した問題集等を挙げます。
憲法 小山ほか『判例から考える憲法』
行政法 曽和・金子『事例研究行政法』、法学教室巻末問題
民法 佐久間ほか『事例から民法を考える』、旧司法試験過去問
会社法 伊藤ほか『事例から考える会社法』
民訴 藤田『解析民事訴訟法』
刑法 井田ほか『刑法事例演習教材』、法学教室巻末問題
刑訴 古江『事例演習刑事訴訟法』、法学教室巻末問題
経済法 川濵ほか『論点解析経済法』
以上の他にも、法科大学院の定期試験前には、各科目の過去問数年分を解きました。
2 情報の一元化
問題集等を解いて理解したことを残しておくために、私は全ての科目で辰巳の趣旨規範本を用いました。利用方法は、問題集等の解説部分を読んで参考になった理由等を、趣旨規範本の当該論点部分に書き足していくというものです。法科大学院の授業、答練等の解説でも参考になったものは全て同じように書き足しました。趣旨規範本は論点を簡単に把握する際には有用ですが、個人的には理由づけで納得できない部分が多々ありました。こうすることで、直前期に自分の言葉で書かれた理由を一気に見返すことが可能となり、広い範囲の復習を効率的に行うことが出来ました。また、趣旨規範本に全く書かれていない部分を書き足すこともありました。
3 基本書の使い方
私は、法科大学院入学後は、授業で必須と指定されたものを除いて、基本書を購入しませんでした。上記問題集等の解説を読んだ時や法科大学院の講義においてどうしても理解できなかった場合に、各科目の著名な基本書(会社法なら江頭、等)を図書館で参照する程度でした。

第4、その他合格に役立ったこと等

1 法科大学院の授業
法科大学院の授業では、2つのメリハリが重要だと思いました。1つは、科目ごとに力の入れ具合を変えるメリハリ、もう1つは、予習復習のメリハリです。法科大学院入学当初は、授業の予復習しかできない時期もありましたが、法科大学院1年目の夏前頃には、科目ごとに力の入れ具合を変え、自分の勉強時間を確保できるようにしました。法科大学院の授業は、予習として事前に問題を解いておき、授業の中で問題の解説をしていき、併せて判例の紹介もするというスタイルが多かったように思います。私は、どちらかといえば予習の重点を置くことで、自分のわからない部分を明確にし、集中して講義に取り組めるような準備をしました。
また、私が卒業した法科大学院では、大学院の成績と司法試験合格率に強いプラスの相関関係があるという事が公表されており、大学院の授業・試験に真面目に取り組むことが司法試験の合格につながると考えていました。
2 ゼミ
私は、法科大学院1年目の6月頃から、2年目に入る直前まで、司法試験の必修科目の過去問を事前に書いてきて討論するゼミに参加しました。しかし、このゼミは、後に人数が多くなりすぎて、毎回全員が答案を書くことが出来なくなってしまいました。法科大学院の2年目の9月頃からは、司法試験の選択科目の過去問を事前に書き討論するゼミに参加しました。このゼミは、ほぼ4人で行い、司法試験の直前まで続けることが出来ました。
友人たちと組むゼミは、勉強のモチベーション維持等の面から有用だと思います。ゼミでは、人数と方法が重要だと思います。方法は、答案を書かないものから、事前に書いてから集まって討論するもの、その場で書いて討論するもの等多数ありますが、自分に足りないものを補える方法を取るべきと思います。答案を書いて検討するゼミでは、時間があまり長くなりすぎないためにも、2人か3人、多くても4人程度になると思います。
3 予備校
(1)答練
私は、法科大学院2年目の10月末から、予備校の答練を受講しました。また、法科大学院卒業直前の2月から、別の予備校の答練も受講しました。その理由は、予備試験の論文式試験に落ちたことで、答案構成で考えたことを時間内に書ききるという能力が特に足りないと感じたからです。答練を受講したことで、答案を書くということ自体に慣れ、書くべきことと書かなくてもよいことの取捨選択、時間配分等を身に着けることが出来ました。答練の利用方法は、予備校の校舎で答案を書き、解説冊子を読み、採点が返ってきてから、より理解を深めたい部分についてのみ講義ビデオを見るというものでした。講義ビデオは、全て見ると数時間になることもあるので、時間節約の面から、採点が返ってきてから倍速再生で見るという方法が良いと考えました。
(2)全国模試
私は、司法試験直前の3月中旬と4月上旬に予備校が開催する全国模試を受講しました。受験生の中での自分の立ち位置を知りたいと思ったこと、答案を継続的に書く機会を設けたいと思ったこと、試験日程の中での自分の生活や疲労度を感じたかったためです。
4 予備試験
予備試験は、現時点から一番早く受けられるものを受けるべきと考えます。予備試験を受けるという事に対する勉強へのモチベーションは計り知れないほど大きいからです。たしかに、受験料は安いとは言えませんが、予備試験を受けることで勉強に身が入り、法科大学院の成績も上がり、結果として、司法試験合格やその先の就職活動にまで良い影響を及ぼすと思います。また、司法試験の勉強は長い期間を要するので、定期的に自分の勉強法が一応正しいのかどうかを見直す機会が必要だと思います。それは、法科大学院の定期試験や予備校の答練でも可能ですが、予備試験という司法試験と同じ司法試験委員会が行う試験で見極めた方が、正確かつ自分に大きな危機感を抱かせてくれると思います。
5 試験直前、試験期間
私は、ビジネスホテルから試験会場まで向かいました。試験前日は、緊張や普段と違う環境からか、なかなか寝付くことが出来ませんでした。ビジネスホテルでは、枕や加湿器を貸し出してくれる場合がありますので、自分に合った枕を探すこと、加湿器とエアコンをつけて湿度温度を調節する等、万全の態勢で試験に臨めるようにすることも必要だと思います。
試験当日では、普段ならやらないようなミスをしてしまい、そのミスに試験期間中に気付いてしまうこともあるかもしれません。私自身がそうでした。しかし、そのような時も、終わったことは変えられないけれどもこれからのことは変えられると信じて、1科目1科目懸命にしがみつけば、その先に合格が待っていると思います。

第5、おわりに

まとまりのない文章となってしまいましたが、最後まで読んで頂きありがとうございました。私の合格体験記が、皆様の司法試験合格への一助となりましたら幸いです。
以上