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合格体験記 私の司法試験合格法

K.A.

 

1 簡単な経歴、法曹志望の動機

2017年3月 明治大学法学部法律学科 卒業
2019年3月 中央大学大学院法務研究科 修了
2021年1月 司法試験 合格

 
 私が小学生のころ、祖父が相続で親族と揉めている様子を見て、祖父のような人を助けたいと幼心に思っていました。そして、いつしか相続に限らず法的トラブルを抱える人の力になりたいと思うようになり、弁護士を志しました。
 

2 短答式の勉強方法

 私は、1回目の司法試験は短答式で不合格となっており、その一番の原因は肢別形式で短答式を勉強していたからだと考えています。そのため、私は肢別形式で短答式の勉強をすることはあまりお勧めしません。1回目の不合格以後は、本番と同じ形式で問題演習ができる辰巳法律研究所の『短答過去問パーフェクト』を使用して短答式の対策を行っていました。一日当たりの問題数は特に決めていなかったものの、最低でも50問は解いていたと思います。
 方法としては、まず、順番通りに全問題一通り解きました。不正解だった問題については、チェックし、別途迷った肢を全てマークしました。そして、二巡目以降は、間違った問題のみを解き、一巡目で迷った肢と同じ肢で不正解だった問題は再度別の色でマークしました。これを4周繰り返し、直前1か月は、マークの多い問題から順に解いていました。
 短答式の問題は、本番で初見の問題がないわけではありませんが、基本的には過去問で一度は出ている問題になると思うので、『短答過去問パーフェクト』以外は特に解いていません。もっとも、試験直前に見る短答まとめが欲しかったので、択一六法に付箋と書き込みをして、情報の一元化を図っていました。

 

3 論文の勉強方法

 私の論文試験の対策は、基本的に論証パターンをベースにしつつも、基本書(科目ごとに基本的に一冊)で知識の補完をしていました。そして、いわゆる現場思考問題が出たときに、論証パターンに引っ張られないように気を付けていました。
 論証パターンは個人的には非常に便利なものであると思う一方、その弊害もあると考えています。論証パターンは、典型的に条文を適用できる場合を念頭に置き作成されており、その要件等を機械的に記述することには向いています。しかし、いわゆる現場思考問題など、典型的な条文適用場面以外で、問題の特殊性を無視して論証に当てはめる行為(自分に都合にいい事実のみを拾う行為)は司法試験の採点では評価されません。そのため、問題文を読んで明らかに特殊事情があると思われる問題については、論証パターンから離れて、要件等を抽出する際も、趣旨から考えるようにしていました。
 上述のように論証パターンが使用できない場合は、条文の趣旨から要件等を抽出し、問題を解いていたため、基本書の通読は必須でした。中には数多くの基本書を読み込んでいる受験生もいるかと思いますが、私は多くとも2冊以下に抑えていました。多くの基本書に触れることは、学説の対立を問う問題(例えば令和2年の刑事系)では有効な側面もあるとは思います。しかし、学説の対立を問う問題においても、必要な知識は、(学説の)種類よりも、いかに内容を理解しているかであると考えられます。そして、どの基本書でも対立がある分野は複数の学説が紹介されています。そのため、基本書は数をこなすよりも、1.2冊を読み込んで深く理解する方が有用だと私は考えます。

 

4 上記以外で合格に役立ったこと

 どの受験生も言うように、司法試験の勉強は精神的につらいと感じることが多々あると思います。勉強時間を確保することは重要ですが、勉強以外にもリフレッシュできる趣味等を持つことは大切だと考えます。
 私は、基本的に8時ごろから24時ごろまで勉強していましたが、調子が上がらなかったり、集中できない場合は、勉強をすぐに中断するようにしていました。そして、30分ほどYouTubeを観たり、友人と電話したりして、気分をリフレッシュしていました。
 自分なりのリフレッシュ手段を確保しておくことは、受験勉強の中で重要となると考えています。

 

以上

 

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