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合格体験記 私の司法試験合格法

K.M.

 

1 経歴・法曹志望の動機

   2017年 明治大学法学部 入学
   2021年 東京大学法科大学院既習コース 入学
     同年 予備試験最終合格
   2021年 司法試験合格(総合70位台)

   
 法学部に入って大学生活を遊んでばかりで終わるのはもったいないなと感じ、法曹会主催の予備答練などで弁護士先生からいろいろなお話を伺ったりしたことなどがきっかけで弁護士になりたいと考えるようになりました。
 

2 短答式の勉強方法

 司法試験短答については、予備試験での短答の積み重ねがあるため、足切りを食らうことはないだろうと考えていました。一応2ヶ月前ごろから短答過去問パーフェクトを憲民刑それぞれ1周しようと思い、進めていましたが、刑法のみは総論の最初の部分で終わってしまい、1周することはできませんでした。そのため、ほぼ予備試験の遺産で挑むことになりましたが、結果としては148/175点(132位)で、刑法は50点満点でしたので、危なげなく乗り切ることができました。
 以上の経験から、短答式試験の対策は「予備試験短答の対策をすること」が一番だと考えています。
 

3 論文式の勉強方法

 司法試験と予備試験はそれなりに問題にギャップがあります。予備試験は論点数が少なく、典型論点を書けないと全く評価されないのに対し、司法試験は典型論点が何個もあるので、1つ逃したからといって他の小問でいくらでも取り返せますし、書けば書くほど点が上がります。予備試験論文受験後に司法試験過去問を解き、このギャップに驚きました。また、司法試験は予備試験に比べて時間が圧倒的に少なく(特に行政法)、予備校に添削を出していましたが、30/100点をつけられることもあり、本当に大丈夫かと不安になりました。
 ただ、過年度の合格者答案を読んでいても、以下に基礎的論点を忠実に書けるか否かで勝負が決まっていることと感じ、難しい論点は最悪書けなくても基本的なところだけ書くことに注力してタイムロスを減らすことを心がけていました。司法試験の問題はいくらでも論点にできそうな部分があります。しかし試験委員が書いてほしいことはそのうちの一部でしかないので、問題文の奥にいる試験委員の気持ちを慮って「何を書くか」というよりも「何を書かないか」を選択できることが大事だと考えています。そのためには、出題趣旨・採点実感を必ず読み、何が重要で何が重要でないかを過去問ごとに吟味することが重要です。
 過去問の演習量としては、受験生の負担的にも2014年あたりからの全科目を起案し、それ以前は答案構成程度で演習としては十分だと思います。
  

4 その他合格に役に立つと考えている方法

 試験本番は、焦らないことを心がけ、未知の問題が出たら周りを見渡して深呼吸してみると良いと思います。私が受けた令和4年は憲法で三者間形式が復活し(しかも被告→原告→私見のような順番)、三者間形式の起案を1年以上やったことがなかった私はとても驚きました。ただでさえ緊張する初日に、しかも得意科目の憲法だったので、焦って軽くパニックになりかけました。しかし、冷静に考えると三者間形式の復活を予想していた受験生はいないし、これで差をつけられることはないと切り替えることができました。
  
【使用参考書等】
 『憲法判例の射程』
 『事例研究行政法』
 『事例で考える会社法』
 『ロープラクティス 民事訴訟法』
 『事例演習刑事訴訟法』
 『刑法事例演習教材』
 『民事裁判実務の基礎 上巻』(いわゆる大島本)
 『基本刑法Ⅰ・Ⅱ』 など

以 上

 

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