BGM:明治大学校歌(明治大学グリークラブ、明治大学応援団吹奏楽部)PLAY PAUSE ▲POPUP 

Home > 司法試験合格体験記・予備試験合格体験記 > 添野将嗣

明治大学法曹会 司法試験合格体験記

添野将嗣
2023年 明治大学商学部卒業

1 経歴

2019年 明治大学商学部 入学
2023年 明治大学商学部 卒業
2023年 慶應義塾大学法科大学院 入学(既習コース)
2024年 司法試験合格(在学中)

2 法曹志望の動機

商学部の授業で抱いた日本経済の停滞という問題意識から、その解決のためには何が必要なのかについて学部時代に勉強をし、学部1年次の夏休みには証券会社でインターンをさせていただきました。そしてその経験から、日本を経済成長させるためにはイノベーションを起こせる企業を増加させる必要があり、そのためにはイノベーションの担い手として期待されるスタートアップ企業の成長が重要であると考えました。さらにそのためにはスタートアップ企業を支える専門家を増やすことが必要であるとも感じました。
弁護士として、世の中を変えようとする起業家に寄り添い、夢を共に描くことでベンチャー企業の成長に密接に関与したいと考え、学部3年次に法曹を目指すに至りました。

3 短答式の勉強法

私は短答過去問パーフェクトや肢別本のような問題集を周回するというアウトプット型の勉強方法があまり向いていなかったため、主に条文の素読と択一六法を何周も読むというインプット型の勉強をしました。
条文を何度も素読したことは、特に民法において功を奏しました。
また、択一六法には過去の司法試験で出題があった知識についてはマークがされていたため、その点については入念に読み込みました。択一六法を短答の一元化教材として使う人がロースクールでは多かったですが、私は特に新たな情報を書き込むことなく、とにかく択一六法の知識をできる限り網羅的に勉強するように心がけました。何度も読み込んだことで、刑法に関しては試験当日の1時間のお昼休みで最後に1周読むことができるほどでした。
結果的に短答でかなりのアドバンテージをつけることができ、論文式試験にはあまり自信がなかったものの、過度に悲観することなく合格発表を迎えることができました。

4 論文式の勉強方法

学部時代にロースクール入試に向けて勉強をしていた際は、予備校の講義を活用するのではなく市販の基本書を主に使って勉強をしていました。
しかし、ロースクール入試会場で多くの人が予備校の論証集を使っていることに衝撃を受け、ロースクール合格後から予備校に加入し勉強するようになりました。
前述した通り私にはインプット型の勉強が適していると感じたため、問題にたくさん触れたり、起案をしたりすることはあまりせず、基本的には予備校のテキストと論証集を何周も読みこみました。その際、テキストに掲載されている判例を通して当てはめの感覚や論述の流れを再現できるように整理しながら読むように意識しました。
問題を解く際も自分で答案を作成してから解説を読んで学習していくのではなく、問題を読み頭の中で答案の流れを整理した後すぐに模範答案を読んで、それを再現できるように分析するというやり方で勉強しました。したがって司法試験合格者のアルバイト等が作成しているものではなく、長年司法試験の分析や答案を作成している予備校講師等が直接監督して作成されている模範答案が掲載されている問題集を活用しました。
また、このようにテキストや論証集を読み込み、模範答案を読み込んで勉強するという方法を取ったため司法試験の過去問をあまり解くことはしませんでした。しかし、司法試験を実際に受験した後、行政法だけは過去問の傾向を把握しておくことが特に重要な科目であり、過去問を解いておくことが必要だったと感じました。

5 最後に

私が司法試験に合格することができたのは、自分自身が信じた勉強法を貫いたからだと思っています。周りに優秀な受験生や合格者がいる場合、自分のしている勉強法よりもより良い勉強法があるのではないのかと思って勉強法を変えてしまう人がいます。しかし、誰かと一緒に勉強する際に参考にするべきは勉強法ではなく、答案の書き方や考え方だと思います。
私が学部時代に一人で勉強していた際は、法学部の人たちはより効率が良く司法試験合格が近づくような勉強法をしていると思っていました。しかしロースクールで友人と共に勉強をするようになってわかったことは、皆それぞれの勉強法を貫いているということです。誰かが考えた勉強法をそのまま真似しても、自分にとって良い結果が出るとは限りません。自分に合う勉強法は自分が一番わかると思います。自分に足りていないものは何か、できるようにするためには何をするべきなのかを自分で必死に考えて、それを貫くことが合格に近づく秘訣だと思います。

以上

司法試験合格体験記・予備試験合格体験記